英単語や英熟語をひたすら勉強していても、構文問題が必ずしも解けるようになるわけではないことは、皆さんご存知の通りだと思います。
英語のテストの点数が悪かったら、多くの場合
「英語の勉強が足りないんだ…」
「まだまだ語彙力が足りないんだ…」とふさぎ込んでしまう方が多いかもしれません。
しかし、よくよく復習して分かることは、
- ああ、この問題、分かったのに!
- こんな簡単な単語が使われているところでつまづくとは…。
- なんでこんなところで間違えたんだろう?
ということが良くあると思います。
分かっているのに、なぜ解けないか?というところに、「英語構文」への理解が足りないという原因があるかもしれません。
英語構文とは
先生たちは、「英語の文法が大切だ」とか、「構文を理解することが重要だ」とか色んなことを言いますが、そもそも英語を勉強する上で根幹となるところはどこなのでしょうか?
ここでは、以下の英語を勉強する上での要素
- 文法
- 熟語
- 英文解釈
- 構文
それぞれどう違うのか、そして構文に対する理解がどれほど大事なのかというところを中心に話していきます。
これほど色んな重要どころがあると、学ぶ方も混乱してしまいます。しかも、文法と構文、そして構文と英熟語なんていうのは、一体どこが違うのでしょうか?
文法と構文の違い
ここが一番ややこしいところですよね。文法というのは、言語を構成するルールであり、言語全体の概念を包括しています。対して構文は、文法の一部として区分けすることができますが、大文字から始まってからピリオド、あるいは接続詞、「!」「?」で終わる「一文」を構成するものです。
似ているように見えますが、関係性としては文法が「親」としたら構文は「子」の関係です。
例えば、
I wish I had an angel.
(天使がいたらいいのに。)
という文章の中で、
- 「I」が主語(S)
- 「wish」が述語(V)
- 「I had an angel」が目的語(O)
と判断し、SVO構文であると見分けることができるのは構文的考え方です。
それに対し、
「I wish I had an angel.」の途中「wish」と「I」の間にthat が省略されていることや、
I wish で始まったあとの「that」節の中には、実現不可能であることや現実そうでない場合に過去形が使われるといった見解は、文法的視点からの考え方です。
構文と英文解釈、熟語の違い
英文解釈とは、英語を読んで理解することが英文解釈です。構文は、英語の一文を構成する要素がどうなっているのか理解できることを指す、あるいは構文そのものを指して言う言葉なので、非常に似ていますね。
熟語は文章を構成する中で使われるワードの中で、複数の意味が組み合わさってある一定の意味を成すものを言います。例えば、
- look for ~ (を探す)
- come across ~ (に偶然出会う)
- pick on ~ (をいじめる)
などです。
英語を勉強する上で構文の勉強は必要?
「英語構文ってどのくらい重要なのかな?」と思う方がいると思います。
英語っていうのは結局ひとつひとつに意味をもつ単語の連なりでできているのだから、基本的に語彙力が命なんだというモットーで勉強してきた方もいらっしゃることでしょう。
ですが、構文的な考え方をもつことや、文章の要素分けができることは非常に大切なんですよ。
というのは、例えば
What I had been thinking about all day today is wheather I should take this online study course or not…
(今日一日中何を考えていたかというとこのオンライン・スタディ・コースをとるべきかどうかということです。)
こんな文章があったとします。
この時、主語はどこからどこまでだか分かりますか?
そうですね、この文章にはWhat I had been thinking about all day todayという長い主語があります。
もしこの文章で主語が見分けられなかったら、というと、Whatを疑問詞として理解することになり、
「あれ?うしろがクエスチョンマークで終わっていないのになんでWhatが先なんだ?」と混乱してしまいます。こうなったとき、たいていは「まあいいや…」で終わってしまい、その一文に対しての理解がないまま読み進めることになります。
このように、構文を読み取る力がなければ、いくら全部の単語を知っていたとしても、結局分からずじまいになってしまいます。これは文章読解に限らずリスニングや英会話でも同じことが言えます。
ですから、英語を第二言語で学ぶ基本として、構文はしっかりと勉強しておく必要があるんですね。
構文の勉強とはそもそも何からすればいいのか
ではここで、構文の勉強が大切ということは分かったけど、何をすればいいんだろう?という疑問が浮かびますよね。
参考書なども文法や語彙を中心に取り扱っているものは多いですが、構文のみに特化したものってあんまり見たことない方も多いと思います。
では、どのように勉強していけばいいのでしょう?
構文を捉えるメリット
この「構文読み取り力」が付くことでどのようなメリットがあるかというと、
- 英文解釈力が向上する
- 知らない単語が名詞なのか、動詞なのか、あるいは副詞なのかを瞬時に判断できる
- もちろん構文問題も解けるようになる
このようなものがあります。
構文の要素の確認
構文が分かるようになるためには、英文を構成する要素としてのSVOCMを知っておく必要があります。
どんな難しい英語の文章に出会っても、あるいはたとえ知らない単語が出てきたとしても、このSVOCMを使って文章を要素分けできるようになることを目指して勉強します。
SVOCMと聞くと、聞いたことがある人もそれほどまでに強く印象に残っていないという人がほとんどでしょう。そのような方のために、以下にまとめていますので、復習しておきましょう。
- S → 主語、句、節
- V → 述語、句、節
- O → 目的語、句、節
- C → 補語、句、節(対応するSやOと同格になる時)
- M → 修飾語、句、節
また、これらが使われて文章を構成するときの組み合わせの種類は5種類ありましたね。
第1文型 |
SV |
I nod. |
第2文型 |
SVC |
I became a doctor.(I = a doctorとなるのでC) |
第3文型 |
SVO |
She punched him.(Sheはhimと同じではないのでO) |
第4文型 |
SVOO |
She gave him a cake.(himはa cakeと同じではないのでO) |
第5文型 |
SVOC |
He made me angry.(me = angryとなるのでC) |
もう一度確認しますが、全ての文はこの5種類の文型のいずれかに当てはまります。
構文の勉強の仕方
以下に、構文の勉強方法でいいと感じているものを3つ紹介していきます!
難しい文章に出会ったらすかさず要素分け
英語を勉強していく上で、長文読解などをやっていると時々出てくる難しい文章。これが、構文を勉強する時に素晴らしい資料となるんです。
自分で勉強していて、「ああ、この問題は良問だな」「いい構文だな」と思ったら、ノートに書き写してすかさずSVOCMに要素分けするクセを付けましょう。そうすることで、英語構文に関する理解は深まります。
こうすることで復習にかかる時間はいつもより長くなりますが、構文への理解が深まると思えば、価値のある勉強方法であるはずです。
洋楽を聴く
構文の要素分けって非常に単調なものなので、やっているうちにモチベーションが下がってきてしまうケースもあります。そんな方にオススメしたい構文の勉強方法は、洋楽を聴くこと。
洋楽を英語構文の資料にする際にはポイントがあり、必ずその歌詞の意味を全て把握してから行うようにしましょう。それぞれの文章がどんな意味なのか、ノートに書き写してもいいです。
英語構文も含め、リスニングも長文読解も語彙も、全ての英語学習においてそうなのですが、実力向上のために大切なのは「一度やったっきりにせず何度も復習すること」です。飽き飽きせずに楽しみながら繰り返し聞ける洋楽は、うまく活用すれば素晴らしい教材になります、
それぞれ構文を意識しながら洋楽を繰り返し聞き、構文への理解を深めましょう。
例:Taylor Swift – We Are Never Ever Getting Back Together
We hadn’t seen each other in a month →SVO構文
When you said you needed ‘space (what?) →SVO構文
…
We are never ever ever getting back together →SV構文
こうして聴きながら、「実際にこうして使われるんだ!」とひとつひとつ確認することで、構文への理解が深まります。
英語の本を読む
洋楽を聞くことと同様に、楽しみながら多くの構文に出会うことができるのが、この方法のいいところです。
通常ですと、難しい文章の構文分けができるようになることを目指すのですが、多くの文章にあたるこの方法においては様々な構文を瞬時に見分ける練習を行います。したがって、構文という視点から読む本は子供向けのできるだ
け簡単なものを選ぶといいです。
一時期日本でも流行った「ハリー・ポッター」シリーズがオススメです。
まとめ
いかがでしたか?
構文の勉強の必要性について改めて確認できましたでしょうか。
構文も含め、英語は勉強しなければいけない分野が沢山あるので大変だとは思いますが、喝を入れて頑張りましょう!
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