英語を勉強している方にとっては、英会話などの実践的な英語の練習法が悩みの種です。「文法に関しては基礎レベルは全てマスターしているはずなのに、知っている文型でも英会話になると出てこない」というように、「実践の壁」にぶつかっている方は多いのではないでしょうか?
今回は、そんな方々のために、公立中学校で普通の学生だった私が、独学で上智大学英文学科に合格し、ニュージーランドに移住、数々の現地企業の採用面接に受かるようになるまでのレベルに引き上げた自身の経験を含め、英会話に効果のあるノート作成術をまとめました!
英会話上達に必要な力
ノート作成を語る前に、「英会話」の上達のためには、どのような実力が必要になるのかを理解しておく必要があります。
「英会話」は、「文法」や「リーディング」とは違って、念密な計画や、理論、あるいは努力によって必ずしも100パーセント達成できるものではなく、またはテストなどで数値として表すことが難しいジャンルです。
このように明確なボーダーラインがないからこそ、英語学習をする人々を非常に困らせるのが英会話というジャンル。
「英会話」はつまり、「リスニング力」と「スピーキング力」の組み合わせです。
ここは、日本人が英語を勉強する上で一番弱いところです。
なぜなら、英語の構成は、日本語の作りとは全く違うからです。
このように、日本人は脳でどの単語がどれを指すのかを処理するまでに時間がかかるため、英語をアウトプットするまでの時間が長くなってしまうのです。
「素早く理解する」リスニング力、「素早く文章を組み立てる」スピーキング力の実力を通常の英語学習に加えて練習する必要があります。
英会話のリスニング力のためのノート作成のコツ
まず、リスニング力を養うためには、当然ながら「ノートに書き込む」だけでは上達しません。リスニング用の音源を用意する必要があります。
リスニングの練習用の音源などは、検定対策用などのテキストに、リスニングに特化した参考書などが売っているので、そういったものがおすすめです。自分に合ったものを選びましょう。
では、リスニング力を上達させる正しいノートの使い方はどんなものか?おすすめの方法を以下に紹介します。
1、リスニング問題を解く
2、リスニング問題の答え合わせ
ここまでは、皆さんが通常やることだと思います。
この次に行う悪い例は、
3、間違っていた問題の解答を見て終わり
こうしてその問題を終わらせてしまう人が多いです。
しかしリスニング問題には数に限りがあるため、今の自分のレベルに合った問題ひとつひとつが超貴重なので、これだけで終わってしまってはもったいないです。
問題の解答を見るだけでなく、以下のプロセスも追加することでリスニング能力がぐんと上がります。
4、リスニング音源を聞きながら英語を全て書き出す
(全て書き出す時間がなければ少なくとも「聞いて分からなかった文章」を書き出してください。)
ノートに書き写すことで、ひとつひとつの文章に関してじっくり理解することができ、次同じような文型のリスニングができるようになります。
そして「英会話力」を上げたいなら次が重要。
5、ノートを見ながらリスニング音源を聞く
6、音源の早さですべて理解できるようになったら、ノートを見ずに聞く
ノートを見ずしても、話し言葉のスピードで英語が自然に頭の中で処理できるようになって、初めて完了です。
英会話のスピーキング力のためのノート作成のコツ
スピーキング力を鍛えるためのノート作りに必要な参考書は、「もう学び終わった文法参考書」です。
なぜ古いものを使うのかというと、スピーキング力はすでに知っている文法をいかに「素早く」アウトプットするかというところに掛かっているからです。
自分にとって簡単すぎるもの、「I am」や「This is」のページは飛ばし、「この文型をスピーキングで使うとなったらスラスラ喋れるか微妙だな…」と思い始めた文型のページから始めます。
1、ページを開く
(例えば、Could you please~?の文法を解説するページだとします。)
解説の日本語をいちいち読み直す必要はありません。なぜなら、もうすでに勉強したものだからです。
そしてノートを用意します。
2、ストップウォッチで、2分セットしましょう。
3、その2分の間で、Could you pleaseを使った、思いつくフレーズをバンバン書いていきます。
10個近く書けるように頑張りましょう。
筆者が2分で行った結果、
- Could you please change your clothes?
- Could you please take the cup for me?
- Could you please buy the item?
- Could you please say this phrase?
- Could you please forgive me?
- Could you please understand me?
- Could you please purchase this dress?
- Could you please speed up?
- Could you please move your car?
この練習の良いところは、以下の通りです。
1.アウトプット処理能力を上げる
基本的にアウトプットに必要な処理時間の短縮に効果的です。
2.連想して次々にシチュエーション設定ができる
筆者が挙げた文章にも、頭の中でシチュエーションを連想して繋がっています。
Could you please say this phrase?
↓ 「言う」関連のシチュエーションに繋がっている
Could you please forgive me?
Could you please understand me?
Could you please speed up?
↓「スピードを上げる」といえば「車」。「車」関連で繋がっている
Could you please move your car?
このように、素早く書く練習をするからこそ日常でより身近な、様々なシチュエーションが自然に出てきて、スピーキング能力の向上に効果的なのです。
3.同時進行で行う
実際に「英会話」をする時には、「聴きながら」「文章を組み立て」「話す」の同時進行が行われます。
そのため、同時進行で文章を組み立てる練習は実は非常に大切です。
この練習では、「書きながら」「次の文章を考える」といったより実践に近い形で練習します。この点も、効果のあるポイントのひとつです。
4.単語もポンポン出てくる
普段、単語帳などで英単語も学習しているひとは、最近覚えた単語が知らず知らずのうちに出てきます。このように、自然にアウトプットできる点が、この練習のメリットの一つです。
英会話上達のためにノートは必ず見返す
以上で作ったノートは、一回作ってお蔵入りするのではなく、しっかりと復習しましょう。声に出して読んでみることもおすすめです。一回頭を捻り捻り書いた文章なので、すんなり入ってくると思います。このときに、「英語が伸びてる!」と実感することができ、モチベーションに繋がります。
自作の英語テストは時間制限を設けよう
理解度を確認するために、ある段階でテストなどを手作りで自作する人も沢山いらっしゃると思いますが、単語を含めどんなテストでも、基本的に時間制限を設ける癖をつけましょう。
思い出す時間を短縮する練習をすることが、英会話力に繋がります。
筆記体をマスターするのもおすすめ
筆記体をマスターすると、ノートがキレイに見えるだけでなく、書く作業が早くなるので、処理能力の向上に繋がります。また、繋がって書けるため、文章を書く際ノート→テキスト→ノート→テキストと目移りする回数が減るので、時間制限を設けるこれらの練習では、非常に役に立ちます。
ただ、キレイには見えても復習の際に読みにくくて嫌いな人もいるので、筆記体を取り入れるかどうかは、自分の好みに合わせて決めましょう。
まとめ
いかがでしたか?英会話力の基礎となる実力は非常に高度なものですので、上達するには時間がかかります。しかし、この記事で紹介した練習を繰り返すことで、確実に成長していくはずですので、根気強く頑張りましょう!
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