誰にも教えてもらわずに、独学で英語のライティングやエッセイを学ぶのは難しいです。
単語や文法の勉強と違って、毎回決まった答えがあるわけではありませんし、どこができていないのか、自分自身で把握するのは簡単ではありません。
しかし、エッセイの要点を押さえ、うまくネット上にあるリソースを駆使すれば、独学でもかなりライティングの力を上げることは可能です。
今回は、誰かに教えてもらったり、参考書を読んだりせずに、独学でライティングの力を鍛える方法を紹介します。
なお、この記事ではエッセイの基本的な書き方についての説明を省略しています。
基礎から知りたい方は、まずこちらの記事を参考にしてみてください。
人のライティング・エッセイを読む
ライティングやエッセイはアウトプットの作業ですが、ただ書いているだけでは、なかなかうまくなりません。
教えてくれる人がいない状況において、独学で上達する一番の近道は人のライティングやエッセイを読むことです。
人の書いたものを読むことによって、自分がどんなライティングをすれば良いのか、どんなエッセイを目指せば良いのかがはっきりしてきます。
ただし、人のエッセイをただ読んでいるだけでは、自分のライティングにそれをうまく活かせません。
人のライティングから学びとるには、「構成」「各パラグラフの一行目」「接続詞」の三点に注目して読むことが大切です。
構成
まず「構成」ですが、エッセイには基本的に「Introduction」「Body」「Conclusion」の流れがあり、この流れを守らないでエッセイが書かれることはほとんどありません。
逆に、この構成が守れているかどうかは、ライティングを審査する上での重要な基準となります。
そのため、他の人のエッセイを読むときは、この流れを把握することに努めましょう。
また、一つのパラグラフをとっても、論理的な構成になっているかを見ることは大切です。
いくら画期的な内容のエッセイでも、しっかりした理由や説明、根拠がなければ、説得力に欠けてしまいます。
それぞれの筆者がどのように読者を説得しようとしているのかを見極めて、自分のライティングに取り入れましょう。
各パラグラフの一行目
「Body」の各パラグラフでは、一行目に筆者の主張が示されます。
そのため、パラグラフの一行目はエッセイの中でも非常に重要な部分です。
誰かのエッセイを読むときは、その筆者がどのような主張を一行目で言っているのかに注目し、自分のライティングに活かせる表現やテクニックを吸収していきましょう。
ここは日本語での文章の書き方と大きく異なる部分なので、人のエッセイを読んで慣れていくことが大切です。
接続詞
接続詞、さらに言えば「transitional words」と呼ばれるような、文章の流れをスムーズにする単語・イディオムなどは、上手いライティングには欠かせない要素です。
日本語で言うと、「つまり」「しかし」「だから」「結局のところ」などがこの「transitional words」に当たります。
こういった単語があると、文と文の関係性がはっきりし、より読みやすい文章になるので、ライティングのレベルアップには必須です。
エッセイを読むときは、文と文の繋ぎ目で、それぞれの筆者がどのような単語や接続詞を使っているのかに注目して読んでみましょう。
無料でライティング・エッセイを読む
ライティングの参考になるようなエッセイは、書店で買わなくてもネット上で見つけることが可能です。
「sample essays」や「essay examples」と検索すれば、たくさん見本になるようなエッセイが見つかります。
以下では二つ参考になるサイトを紹介します。
Supporting English Language Learners は、その名の通り英語学習者をサポートするサイトで、エッセイのサンプルを公開しています。
ここでは高校卒業までの学年ごとのサンプルエッセイが見られるので、自分のレベルがどれくらいなのか知るのにはぴったりのサイトです。
CustomWriting.com はライティングのサポートサービスですが、ここでもサンプルエッセイを見ることができます。
このサイトの利点は、エッセイが種類別に分けられていることです。
エッセイと一口に言ってもさまざまな種類があるので、それを全体的に把握するのに使ってみると良いかもしれません。
自分のエッセイを自分で添削する
独学でライティングを身につける場合、人のエッセイを読むのと同じくらい大事なのが、自分のライティングを添削することです。
ライティングを書き終わったあと、満足してしまって文章を読み直さない人も多いですが、それでは力はつきません。
文法的なミスを見つけるのはもちろんのこと、客観的に評価して、自分のエッセイのどこが改善できそうなポイントか探し当てていくことが上達への近道です。
この添削の作業にもいくつかポイントがあるので、以下で紹介します。
Repetitionを無くす
ライティングで一番気をつけたいのが repetition です。
Repetition とは、繰り返し同じ単語・表現を使うことを意味します。
例えば、同じパラグラフ内で「However」などを二回以上使ってしまうことなどがこれに当たります。
英語のエッセイにおいて、repetition をすることは、ボキャブラリーのなさ・表現力のなさをアピールすることと同じです。
そのため、エッセイの勉強には repetition を無くす努力が欠かせません。
もし同じ単語や表現を使いすぎている場合は、類語辞典で類語を探しましょう。
特に Thesaurus は無料な上にとても使いやすいのでおすすめです。
受動態を使わない
エッセイには、「very や really は使わない」など、さまざまな上達ポイントがあります。
しかし、その中でも特に独学でライティングを学ぶ場合は、「受動態を使わない」ということを意識しましょう。
日本語では主語を省略することが多いですが、英語は主語、つまりは動作の主体をはっきりさせる言語です。
すべての動作は、必ず誰か(何か)が行っているので、受動態を使う場合、必ず能動態に直す方法があるはずです。
例えば、「I was told to do homework」という文なら、動作の主体を探し出すことで「My mother told me to do homework」と直すことができます。
受動態の数を限りなくゼロに近づける努力を毎回していけば、英語のライティングがもっとうまくなるので、ぜひこの点に挑戦してみてください。
文法的にわからない部分がある場合
英文法はどれだけ勉強しても、なかなか完璧にマスターすることはできません。
自分のエッセイを添削する際は、100%合っている自信のない文法や表現をすべてハイライトしましょう。
それができたら、同じ文法や表現を使った文章をネット上で探し、実際の文ではどのように使われているのか比較します。
これによって、基本的にほとんどの文法を自分で添削することが可能です。
また、自分で添削することで、他人にやってもらうよりも記憶の定着がよく、以後同じ間違いを起こしにくいという利点もあります。
この作業をする際は、weblio英和和英辞典だとたくさんの例文があるので、まずはここでキーワード検索をしてみましょう。
もし調べたい文法・表現が二単語以上の場合、そのフレーズの前後にクオーテーションマーク(”)をつけることでより確実な結果を得ることができます。
つまり、もし「in other words」という表現が調べたければ、「”in other words”」と検索しましょう。
残念ながら、この方法を使って最善を尽くしても解決できない場合もあります。
そこまできたら、英語に詳しい人に聞きましょう。
ポイントは、エッセイを丸ごと見てもらうのではなく、わからない部分、不安な部分だけを見てもらうこと。
エッセイを一本読んで添削するのは非常に大変な作業ですが、部分的な質問なら、質問の相手も気軽に答えてくれるはずです。
独学エッセイ・ライティングのまとめ
「人のエッセイを読む」と「自分のライティングを自分で添削する」の二点を続けていけば、独学でもライティング力を伸ばすことは十分可能です。
エッセイは書くプロセス自体ではなく、書く前と書いた後どうするかが最も重要なので、この二点を意識して勉強していきましょう!
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