英単語の暗記というと、単語帳や単語カードを使った勉強法を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、実は英単語の暗記法はこれに限らず、他にもさまざまなやり方が存在するのです。
今回は、従来の方法よりも実践的でかつ効率アップにつながる英単語の暗記法を5つ紹介します。
一見手間がかかるように見える方法もありますが、長期的に見れば確実に単語帳や単語カードを使うだけの暗記法よりも単語力が鍛えられるので、ぜひ試してみてください。
①見て、聞いて、声に出して、ジェスチャー
これは暗記の基本でもありますが、英単語を暗記するときは、とにかく五感で使えるものを、使えるだけ使いましょう。
刺激が多ければ多いほど、記憶の定着率も上がります。
具体的には、英単語を目で見る、耳で聞く、声に出す、ジェスチャーで表現するの4点が重要です。
単語帳や単語カードを使う場合、多くの人が「目で見る」だけで終わっているか、「声に出す」までで終わっているのではないでしょうか。
しかし、発音を耳で聞き、さらにジェスチャーでその英単語を表現するというオプションを加えると、その分だけ覚えやすくなります。
発音の聞き方としては、電子辞書を使っても良いですし、ネット上の辞書を使うことも可能です。
また、覚えたい英単語とその意味を、スマホを使って自分の声で録音し、空いている時間などで繰り返し聞くという方法もかなり効果的です。
ジェスチャーは、周りに人がいる場合はやりにくいかもしれませんが、自分の部屋にいるときなどには、体のさまざまな部分を使って自分なりに英単語を表現しましょう。
同じジェスチャーを繰り返しながら英単語を覚えることで、イメージとしての定着がしやすくなり、英語から日本語に変換するよりも一歩上に行くことができます。
イメージとして覚えられるようになると、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングのすべてにおいて、格段に速く英語が使える・理解できるようになるので、この方法はとてもおすすめです。
ちなみに、スペルを覚えるという点では、「書く」というのも良い方法ではあります。
しかし、時間と労力がかかる割に、効率はそれほど良くないので、例えばもし英会話の上達が主な目的なら後回しにする方が良いかもしれません。
②関連する単語やイメージを使う
暗記力をアップするには、英単語を他のものに関連させるというのも良い手段です。
関連させるものはどんなものでも構いません。
例えば、「腹を立てている」という意味の形容詞「resentful」を覚えたいとしましょう。
これを日本語読みにすると「リゼントフル」となります。
これをうまく利用して、リーゼントの人がフルえながら怒っている様子を思い浮かべて覚えると、普通に覚えるよりもかなり印象に強く残るはずです。
もし絵を描くのが好きなら、こういうものを思いついたら書き残せるノートを作っておきましょう。
それを見返すことで、通常の数倍も記憶の定着が良くなります。
このように、うまくダジャレのようにして関連させる方法もあれば、他にも、もともと知っている英単語に関連させることもできます。
例えば、「competition（コンペ・競争）」という言葉を知っていれば、「competitive（競争心の強い）」という単語を覚えるときに、「competition」に関連させて暗記ができます。
このように、似ている単語を連想して関連させると、記憶を取り出すための引き出しが増えるだけでなく、他の単語の記憶定着にもつながり、一石二鳥です。
③単語を分解する
英単語は、分解して部分ごとの意味を理解すると、より覚えやすくなります。
例えば、「newspaper」は「news」を伝える「paper」と分解できますよね。
このように、英単語はいくつかのパートに分けて、それぞれの意味をベースに覚えることができるのです。
特に、接頭語や接尾語を知っていると、かなり多くの英単語がスペルを見ただけで推測できるようになります。
例えば、「co-」には「共に」という意味があるので、これと、「existence（存在）」という単語が組み合わさった「coexistence」という単語の意味は「共存」です。
また、「-ism」で終わる英単語は主義に関連するもので、「humanism」は「人間主義」、「marxism」は「マルクス主義」となります。
接頭語や接尾語の知識は知らない単語に出くわしたときにも役に立つので、興味があれば是非英単語学習と並列して勉強してみてください。
④例文を読んで文脈で覚える
みなさんの多くは、英単語は日本語の対訳と見比べながら覚えるのではないでしょうか。
しかし、英単語は多くの場合、日本語では表現し切れない、英語独特のニュアンスあります。
また、単語帳や辞書だとたまに、動詞の意味として
「〔＋目的語＋from＋（代）名詞〕〈人などが〉〔…するのを〕引き止める」
などと書かれていることがありますが、複雑すぎて理解するのがまず大変です。
そのため、仮に日本語での意味を覚えたとしても、英会話やライティングで正しく使えるかというと、そうではない場合が多いのではないでしょうか。
結局のところ、単語帳や単語カードを使って英単語を覚えても、それは暗記でしかなく、そのままでは実践ではあまり生かせられないのです。
実は、こういった問題は、例文を読むようにすることで簡単に解決できます。
例文を読めば、その英単語がどういった文脈で、どういう意味を持って使われるのかが理解できます。
そのため、これを続けると、英単語を正しいニュアンスで覚えることができ、さらに実際にどう使うかもわかるので、実践のハードルもかなり下がるのです。
暗記をするときは、単語帳に載っている例文はもちろんのこと、ネット上でその単語を検索し、1単語につき3つ以上の例文を読むようにしましょう。
ちなみに、自然な使い方を学ぶ上では、ツイッターはかなり役に立ちます。
検索欄の横のタブから「高度な検索」に行き、言語を英語に設定し、目当ての英単語を検索してみましょう。
これをすると、ネイティブが使っている生の英語を通して英単語を学ぶことができます。
⑤例文を自分で作る
最後に、自分で例文を作るのも、とても有効的な暗記法の一つです。
実際にその英単語を使うシチュエーションを考え、文を作ることで、記憶としてもより鮮明に定着しますし、何より応用力がつきます。
使い方が分かれば、ライティングや英会話などで、勉強した英単語を実際に使う機会も増え、それがまた記憶の定着を促進する。
このように、例文を作るという一工程を加えるだけで、毎度復習しなくても英単語が勝手に身についていきます。
やり方としては、例文作成用のノートを作ってもいいですし、頭の中で文を作るだけでも効果はあります。
また、もし英語で日記をつけているなら、その日に勉強した単語をいくつか使うようにすると習慣化しやすいでしょう。
まとめ
本当の意味で英単語を身につけたいなら、単語帳や単語カードだけの暗記法は卒業しなくてはなりません。
記憶の定着率だけでなく、実際に使えるかどうかも考えながら、自分に合った英単語の暗記法を探ってみてください。
「覚える」というステージを超えて、その一歩先の「使う」ということを念頭に置いたとき、あなたの英単語の勉強はガラリと変わるはずです。
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