はじめに
こんにちは、tak-englishです。日常の一コマや話題の出来事に英語を絡めながらちょっと役に立つ英語の勉強法をお送りいています。
今日は、一般的な会話文でよくある「もののたずね方」を中心に話をしていきます。
ちょっと言い方を変えていくだけでぐっと英語の使い方が身近になりますし、英語の資格試験などに役立つ知識が得られますので、ちょっとお付き合いください。
聞き方パラフレージング
「君の名は」を英語にすると
2016年の話題にもなった映画『君の名は』ですが、こちらの英語訳はなぜかYour nameとなっています。
映画の内容から考えると、離れ離れになった「顔見知りの二人」がお互いの名前を思い出す、と言うことで、「あなたの名前」という名詞だけの訳になっているようですね。お洒落です。
しかし、通常の英語文ではYour nameだけですとちょっと足りないですね。
通常、あなたの名前は何といいますか?と聞く場合は、「何」と言う疑問部分を疑問詞にして、以下のように書きます。
What is your name?
簡単ですね。中学生でもできます。
一方で、会話の流れで以下のようにたずねることもできます。
And your name is?
「それで、お名前のほうですが…」というような聞き方になります。接客などで、すでに会話から相手の名前を獲得することが必要であり、伝票にお客様の名前を打ち込む際などはこちらの方がよりスマートです。
この二つを覚えておけば、一般的な接客はあまり困ることがないでしょう。
ただし、自分の英語をちょっとだけレベルアップしたい場合、これだけでは物足りません。
特に、TOEIC、英検等の資格試験に挑む場合、名前の聞き方にも様々なバリエーション、すなわちパラフレージングがあることをわきまえておくと、得点力が挙げられるのです。
「名前」は目的語
ここでちょっと名前というものの存在についておさらいしてみましょう。
日本語ではあまり意識しないことですが、名前と言うのは主語になる場合以外、英語では目的語として登場してきます。
目的語として登場すると言うことは、他動詞の対象となるということです。簡単に言い換えると、動作の対象になる、「もの」として扱われるといえるでしょう。
中学校以降で習う学校文法ではSVOのOになるということで、第三文型以降の目的語を扱う文でも使用できるのです。
すなわち、名前の聞き方一つにしても、be動詞を使ったwhat is your nameだけではなく、他の動詞を使った疑問文が可能であるということになります。ここまでは大丈夫ですね。
そして、一般的に、同じ内容を示すのに異なる文型などで書かれることを「パラフレージング」と呼ぶことも覚えておいてください。
日本人はパラフレージングが大の苦手
英語では、単調な会話の繰り返しを防ぐために、一度聞かれたことは別の形で言い換えるという方法が好まれます。これをパラフレージングといいます。
日常会話から学術論文まで、英語ではこのパラフレージングの応酬です。
英語圏では、このパラフレージングの技術如何で英語を話す人の英語習熟度がわかると言っても過言ではありません。
自然と、各種英語試験ではこのパラフレージングが多用されます。わたくしの所感では、日本でも利用者の多いTOEICがこのパラフレージングの宝庫とも言えるくらいに、問題のいたるところに散りばめていました。
ところで、一般的な日本人はこのパラフレージングが大の苦手です。
これは単純に英語を日常的に利用しないことも理由の一つですが、もう一つ、定型的な会話文がビジネスでは好まれるということもその背後に横たわっているでしょう。
「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」などの敬語表現があれば事足りるのが日本の文化ですから、これは仕方のないことかも知れません。
見方を変えると、名前の聞き方一つでもこだわってパラフレージングできるようになれば、グンと英語の実力が上がるようになります。
ちなみに、上の文を英語にすると、どうなるかわかりますか?What is your name, Sir?ではちょっと芸がないですね。
助動詞を使って敬語表現にすることを意識し、May I have your name, please?あたりが妥当でしょう。
いかがでしょう。ちょっとパラフレージングしたくなってきましたか?
バリエーションを付けて
give/tellで疑問文を作っても大丈夫
以上のような点を踏まえて、実際に名前の聞き方をパラフレージングしてみましょう。
名前、nameと言うのが目的語になることはさきほどお話しました。ここから疑問文を考えてみます。
Could you tell/give me your name?
名前を告げてもらう、与えてもらう、と言うイメージですね。日本語で言うと「頂戴する」のイメージに近いです。助動詞を過去形にしているので、かなり丁寧な言い方になります。
もっと婉曲な言い方にすると、以下のように言うこともできます。
If I could get you to give me your name, sir/madam?
日本語で言うと「よろしければお名前を教えてくださいますか?」くらいの言い方になります。
この文章は厳密にいうと仮定法に属するのですが、聞き手に対して「私に名前を教えてくれる気になってくれますか」、という聞き方になっているのですね。身分が下の人がかなりへり下って使う言い方になります。
接客業などで海外の人と接する場合に使ってみると、お客様がちょっと「おっ」と言う表情になると思いますので、お試しください。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は名前の聞き方一つからパラフレージングについて少しだけ書いてみました。英語を学習し、また活用していくうえで、パラフレージングは必須の技術になりますので、これを機会に意識していただけると幸いです。
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