英語の小論文(エッセイ)には、文法を含め、さまざまなルールが存在します。
そのうちでも基礎的なものは、守れないと、どれだけエッセイの内容が良くても、評価を落としまいます。
そのため、しっかり内容で勝負するためにも、ルールを知っておくことが不可欠です。
今回は、エッセイ初心者が見落としがちな、基本的なルールを紹介します。
エッセイはフォーマルなライティング
ルールを紹介する前に、知っておかなければいけないのは、エッセイはとてもフォーマルなライティングであるということです。
フォーマルであるからには、普段友達と話す感覚で書くことはできません。
つまり、スラングや略語はもってのほか、文法的な間違いもすべて無くさなければいけないのです。
しかし、文法の間違いを完璧に無くすには、エッセイを何枚も書いて、何度も間違いを重ね、何が間違いなのかを知る必要があるので、かなりの時間がかかります。
そのため、以下では細かい文法ルールの解説は省き、特に重要かつ、すぐにエッセイに応用できる内容を紹介します。
フォーマットを守る
エッセイには、いくつか書き方のフォーマットというものがあります。
フォーマットとは、エッセイの設計図のようなものです。
書く人はそれに従って、定まった文字の大きさ、行間、順番でエッセイを書き、定まったルールで資料の引用をしたり、表紙をつけたり、タイトルを付けたりします。
たくさんあるフォーマットの中でも、有名なのは「MLA」「APA」「Chicago」など。
大学などでは、どのフォーマットを使うかに関して、必ずエッセイを書く前に指定があります。
初心者は、このフォーマットを一から勉強するしかないのですが、最も基礎的な部分は、どのフォーマットの間でも共通しています。
例えば、エッセイでは①「Times New Roman」というフォントを使うことになっていて、②文字の大きさは「12」です。
③行間は一行あけ(double-spaced)、④余白は上下左右1インチずつ開けます。
この4点は、特に指定がなければ、どのスタイルのフォーマットを使うかに関わらず、基本的に一緒なので、覚えておきましょう。
その他の、ページ番号をつける場所や、表紙の書き方、引用の仕方などは、フォーマットによって異なるので、それぞれネットで調べるか、マニュアルを読んで身につけましょう。
代名詞・指示語を明確に
エッセイ初心者がよくやってしまうのが、曖昧な代名詞や指示語を使ってしまうこと。
簡単な例をあげると、以下のような文。
Andrew and Mike close friends, and his parents are happy when he is playing with him.
この文に出てくる「his」「he」「him」が一体「Andrew」を指すのか「Mike」を指すのか、この文を読むだけではわかりません。
その他にも、例えば文中に「you」と使う場合、「you」とは読者のことなのか、読者以外も含むのか、読者の中でも特定の人々なのか、などを明確にする必要があります。
これは、「people」などの言葉に関しても同じことが言えます。
それは全人類を指すのか、特定の地域の人間を指すのか、何歳以上の人間を指すのか、どの職業の人間を指すのかなど、エッセイでは人や物に関して、しっかりと明確に表現することが求められるのです。
そのため、「we」「you」「people」などの言葉は、エッセイではあまり使われません。
同じように、指示語も常に何を指すかが明確でないといけません。
「it」ももちろんですが、特に「this」の使い方には気をつける必要があります。
「this」は便利な言葉で、エッセイ初心者がつい多用してしまう言葉ですが、この「this」が指す内容も常に明確でなければなりません。
そして、多くの場合、「this」を使う文では、それが何を意味するのか、明確になっていないのです。
逆に言えば、自分の頭の中で明確でないからこそ、「this」という言葉に逃げてしまうのです。
エッセイでは、「this」を単体で使わないようにし、使うときは「this dog」のように、「this」の後ろに何かをつけるようにしましょう。
クォーテーションマーク
クォーテーションマーク(”)は、多くの人が使い方を間違える記号です。
まず、クォーテーションマークには、シングル(’)とダブルの(”)の2種類があります。
この使い分けは、アメリカ英語とイギリス英語で異なりますが、アメリカ英語ではダブルクォーテーションマークを主に使います。
使う場面は、セリフ(I said “I’m so hungry!”)や、他の本などかから文を引用(Einstein writes “Time is relative.”)する場合。
ここで注意すべきは、コンマやピリオドを置く場所ですが、アメリカ英語のエッセイでは、これらの記号は次の例文のように、クォーテーションマークの中に来ます。
My friend screamed “I don’t want to study,” but his mother told him “you have to study.”
ちなみに、セリフの中にセリフが出てくる場合、次のように、セリフにダブル、セリフの中のセリフにシングルクォーテーションマークを使います。
She said “I told my sister ‘you’re smarter than me.‘”
並列構造を意識
並列構造は、エッセイで使う文法でも基本中の基本であり、かつ誰もが間違えやすい文法でもあります。
簡単に説明すると、並列構造とは、二つ以上のものを「and」や「or」を使って並べて述べるとき、それらがすべて同じ種類の品詞や文の構造でなければいけないというルールです。
例えば、「I like playing the piano, the zoo, and to swim.」という文は、「and」で繋がれているものが、それぞれバラバラな品詞になっています。
これらを並列構造にするには、「I like playing the piano, going to the zoo, and swimming.」や「I like to play the piano, to go to the zoo, and to swim.」に直さなければいけません。
並列構造がしっかりできている文は、文法として正しいだけでなく、とても読みやすいので、エッセイを書く際は並列構造を意識するようにしましょう。
まとめ
今回紹介したルールは、エッセイを書く上で必ず押さえておかなければいけないポイントばかりです。
そして、これらのルールをしっかり守るだけでも、エッセイが与える印象がかなり変わります。
もちろん、エッセイには他にもたくさんのルールがありますが、まずは上記のポイントを完璧にすることを目指しましょう。
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