日本人のほとんどは、基礎的な英語はできるのに、なぜか英会話はあまりできません。この大きな原因は、日本の英語教育にあります。日本の学校では、文法やイディオムについては学んでも、実践的な英会話についてはさっぱり学ぶ機会がないのです。今回は、学校で教わることのない、英会話のコツを3つ紹介します。この3つをマスターして、より自然で流暢な英語を話しましょう。
1 完璧な英語を目指さない
英会話をする上で、何よりも覚えておきたいのが、完璧な英語を目指す必要はないということです。日常的に英語を話すとき、ネイティヴでも常に文法的に正しい英語を使っているわけではありません。彼らだって、動詞の活用を間違えたり、間違った前置詞を使ったりすることもあります。ましてや、 私たち日本人にとって英語は母国語でないのだから、完璧な英語が話せなくても仕方ありません。だから、しっかりとした英語が話せないことを理由に、英語で話すことを躊躇することはやめましょう。
もし間違った英語を使うことで、「相手が悪い印象を持ってしまうのではないか」「相手に指摘されてしまうのではないか」「相手から見下されてしまうのではないか」というような不安がある人は、これを知っておいてください。英語は、話さないままでいれば、いつまでも話せるようにはなりません。もちろん間違ったり、途中で詰まってしまったりすることはあるでしょうし、それで恥ずかしい思いをすることもあるでしょう。しかし、最初から完璧な英語を話せる人などいませんし、完璧な英語を目指すならば誰よりも実践的な英語に慣れるしかありません。だからこそ、最初は「どれだけ間違ってもいいから何か話してみよう」くらいの軽い気持ちで会話に臨みましょう。きっと相手の方も完璧な英語など元から求めていませんし、間違ったら優しく正しい言い方を教えてくれるはずです。
加えて、完璧な英語を目指すとスムーズに英語を話せません。英語には日本語にない文法やイディオムがたくさんあります。例えば、動詞の活用や前置詞の使い分けは、日本人にとってとても難しいところでしょう。しかし、実際の会話では、こういった細かい部分に気をつけなくても通じてしまうことがほとんどです。例えば、 “I went to a restaurant yesterday” と言いたいとき、 “I go a restaurant yesterday” と言っても相手は理解してくれるはずです。動詞の活用で言えば、三人称単数形などは文章の内容そのものにそれほど影響しません。つまり、英会話の根本である、英語で何かを相手に伝えるという行為は、英語が完璧でなくても十分可能なのです。次に誰かと英語で話すときは、このことを覚えておいて、もっとリラックスして話しましょう。
2 日本語から翻訳せずにイメージする
英語ですらすらと話したいなら、単語ごとに日本語から英語に訳していてはいけません。英語と日本語は、異なる文法や文の構造を持っているので、日本語の文章を英訳して話すのはかなり大変な作業です。しかも、これを英会話の中でやるとなると、何度も詰まってしまったりして、なかなか流暢な英語を話せません。そのため、英語をすらすら話す第一歩として、英語の文を頭の中で英語のまま組み立てることが必要です。
これができるようになるには、まず英語の文や単語を、日本語訳ではなくイメージとして捉えられなければなりません。英語の言葉をイメージとして捉えるのは難しいことのように思えるかもしれませんが、私たちもすでにいくつかの単語はイメージで覚えています。例えば、 “dog” という単語。これを聞いたとき、多くの人は、わざわざ日本語の「犬」に翻訳しなくとも、犬のイメージが浮かずはずです。 このように、それぞれの言葉をイメージとして捉えることができれば、もっとすらすらと英会話ができるようになります。
トレーニングとしては、普段単語を勉強する際に、日本語訳だけでなく、ジェスチャーなどを取り入れて、イメージを膨らませながら覚えましょう。これを続けていくと、次第にその単語を見ると、関連したイメージを思い浮かべられるようになります。
このトレーニングに慣れてきたら、英語を話すときに、日本語の文から翻訳するのをやめて、英語のまま考えてみましょう。このとき、まずは伝えたいことのイメージを思い浮かべます。何となくイメージが思い浮かんだら、それに関連した英語の言葉を探しましょう。答えは必ずしも一つではありません。もし適当な単語が見つからなければ、自分の知っている単語だけでそれを説明することに挑戦してください。例えば、タンスの訳となる英単語が見つからなくとも、 “the place where you put your cloths in” といえば、何について話しているかはわかるはずです。このように、日本語に翻訳するプロセスを省くことで、圧倒的にすらすらと英語が話せるようになります。
3 実践のために学ぶのではなく、実践から学ぶ
学校では、英会話に使えるフレーズやイディオムなどを学びますが、それらを実際の会話の中で使うことはあまりありません。例えば、学校ではよく “I’m fine, thank you. And you?” という表現を学びますが、これは、ほとんどのネイティヴは日常会話で使わない表現です。また、学んだ表現を使えるようなシチュエーションが実際にやってきても、それらを会話の中で使ったことがないために、上手く使えないこともあるでしょう。フレーズを学んでも、それを使うための正しい文脈がわかっていなければ、その使い道が瞬時に判断できないのです。
逆に、参考書にあるような表現ではなく、実際の会話でよく聞くような表現は、他の場面で使える可能性も十分あります。加えて、英会話ではトーンは大事な要素ですが、これは会話の中でしか学ぶことができません。結局のところ、英会話で本当に使える表現というのは、実際の会話から学ぶのが一番なのです。だからこそ、本当に英語を話せるようになりたいなら、英会話の教科書を買うよりも、実際に英会話ができる環境づくりに専念しましょう。
まとめ
英会話は一見難しそうに感じるかもしれませんが、伝えようという意志があれば、必ずコミュニケーションは取れるはずです。学校で英語をしっかり勉強していれば、基礎的な英語力に関しては問題ないはずなので、あとは今回紹介した3つのことを意識しながら、自信を持って英会話に挑戦していきましょう。
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