単語の勉強と言えば、単語帳や単語カードを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、そういった単語の勉強法は、英会話の力を伸ばしたい学習者にとって効率が良いとは言えません。
そこで今回は、少し変わってはいますが、英会話に向いている、ハリウッド映画の脚本を使った英単語の勉強法を紹介します。
単語帳・単語カードの問題点
英会話に語彙力は欠かせません。
しかし、単語をひたすら覚えるだけでは、それを英会話に生かすことができません。
単語帳や単語カードを使った暗記法を使う場合、暗記量を増やすのには有利ですが、その中で実際の英会話に使えるものとなると、かなり限られてしまうでしょう。
英会話で使うボキャブラリーを増やしたい場合、大事なのは単語が使用される文脈まで理解することです。
そのため、英会話のための単語力をつけたいなら、別の方法を模索する方が良いでしょう。
ハリウッド映画の脚本を使う
そこで今回紹介するのが、ハリウッド映画の脚本を使った勉強法です。
具体的には、ハリウッド脚本を読みながら、知らない単語や頻出する単語を見つけ、覚えていきます。
脚本と聞くと、「そんなの自分に読めるの?」と不安になる方もいるかもしれませんが、脚本は少し練習すれば誰でも簡単に読むことが可能です。
詳しくは記事の後半で解説するので、そちらをお読みください。
その前にまずは、ハリウッド脚本を使う利点を紹介していきます。
実際に使う単語が学べる
まず、第一の利点として、英会話でそのまま使うことができる英単語が学べる点が挙げられます。
もちろん作品にもよりますが、映画は日常生活の延長線上にあるので、英会話で使える単語が多く出てくるのです。
そういった単語を覚えていけば、日常的な会話で使う英単語のストックがどんどん貯まっていきます。
また、セリフに出てくる単語を覚えていけば、必然的に単語を使う文脈も理解ができてしまうので、単語帳などで勉強するよりも、かなり実用性が上がるのです。
知ってる作品なら簡単に始められる
過去に見たことがある作品の脚本を使えば、ストーリーはわかっているので、脚本を読むのも苦労しません。
むしろ、楽しみながら学習を進めていくことができるので、英単語を覚えるのが苦になりにくいです。
また、一度見ている作品なら、各キャラクターたちが、どういうトーンやニュアンスで発言しているかもわかるので、より単語の理解度が上がります。
セリフ(会話)が多い
脚本は、本と違ってセリフが多いです。
そのため、本よりスラスラと読めてしまいます。
また、セリフが多いということは、それだけ英会話の参考にできる部分も多いということです。
まさに、英会話を習得したい方にとってはぴったりの教材と言えるでしょう。
脚本を使った単語学習のやり方
ここからは、実際にどうやって、ハリウッド脚本を単語学習に使うのかを説明します。
①題材になる脚本を見つける
ハリウッドの脚本は、邦画の脚本と違って、無料で入手できるものがたくさんあります。
脚本は英語で「script」または「screenplay」なので、「Jurassic Park script」という風に、「(映画の題名) script」で検索をかけてみましょう。
また、「IMSDb」のように、脚本を集めているサイトもあります。
他にも、「Screenplays for You」や「Simply Scripts」などにもたくさん無料の脚本があるので、まずはこちらをのぞいてみるのも良いかもしれません。
ちなみに、初めて挑戦する際は、一度鑑賞したことがある映画の脚本を探すことをおすすめします。
なぜなら、初めて脚本を読む場合でも、知っている作品なら要領がすぐ掴めるようになるからです。
やはり脚本は小説とは違うので、最初は戸惑うところも出てくることがあります。
知らない作品の脚本だと、なおさら混乱してしまうので、まずは知っている作品で挑戦してみましょう。
②脚本を読みながら知らない単語を探す
題材にする作品が決まったら、早速その脚本を読んでいきましょう。
脚本の構造はシンプルで、「柱(=場所)」「ト書き(=状況説明)」「セリフ」の3つで成り立っています。
実際に『ジュラシック・パーク』の脚本を元に見ていきましょう。
脚本の冒頭に、「1. EXT JUNGLE NIGHT(ジャングル・夜)」とありますが、これが柱です。
次に、「An eyeball, big, yellowish, distinctly inhuman, stares raptly between wooden slats, part of a large crate.(大きく、黄色っぽく、明らかに人間のものではない眼球が、木枠の一部である木製の板の間を激しく見つめている)」とありますが、こちらはト書きです。
もう少し下の方にいくと、次のような部分が出てきます。
MULDOON
Alright now, pushers move in. Loading team move it.
ここはセリフのパートで、大文字が登場人物の名前、その下がそのキャラクターのセリフです。
ここまで理解できれば、脚本を読むのは難しくありません。
次のステップへ進みましょう。
③単語の意味を調べて脚本に書く
最後に、セリフ中に出てくる知らない単語や気になる単語の意味を調べていきましょう。
おすすめのやり方は、脚本を印刷するなどして、調べた単語に印をつけ、近くにその意味をメモしておく方法です。
こうしておけば、調べた単語を簡単に振り返ることができます。
このようにして単語を暗記していくので、地道な作業ではあります。
しかし、覚えた単語はすぐに英会話に生かすことができるので、勉強したことが無駄になりにくく、文脈も一緒の覚えられるので、かなり実践的な方法なのです。
まとめ
今回は、ハリウッド脚本を英単語の勉強に生かす方法を紹介しました。
しかし、脚本は読むだけで、英会話でのコミュニケーションの取り方や、相手への切り返し方の参考にもなります。
お金も掛からないので、ぜひ脚本を英会話学習に取り入れてみてください!
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