洋画や海外ドラマを使った英語学習法はよく耳にしますが、次から次に新しい作品を見ていては、英語力を上げる上では実は効率が悪いのです。今回は、一本の洋画やドラマのみを使って、効率よく英語力を上げる方法を紹介します。
この方法をマスターすれば、少量の作品を見るだけで、大量の作品を流し見るよりも着実に英語力をつけられるようになるはずです。
繰り返し見ることの重要性
具体的な方法を紹介知る前に押さえておきたいのが、繰り返して同じ作品を見ることの重要性です。
洋画や海外ドラマを大量に見たからといって、必ず英語力が上がるわけではありません。それよりも、一本一本でどれだけ知識を得られるか、つまり量よりも質が大事です。
実際、作品ごとに使われているイディオムやスラング、アクセントなどは大きく異なります。そのため、作品ごとにしっかりと知識を吸収するには、同じ作品を繰り返して見る必要があるのです。
例えば、同じスパイダーマン映画でも、サム・ライミ監督のバージョンでは「Oh boy」というフレーズがよく使われていますが、MCU版のスパイダーマンでは使われていません。逆に、MCUのスパイダーマンでは「That’s awesome」というフレーズがよく聞こえてくるはずです。
このような違いは、その映画を何度も見ていなければ気づかないでしょう。逆に、こういった細かい点に気づけるようになれば、それはしっかりと作品一本一本を通して英語力を着けている証拠です。
ここから紹介する方法は、繰り返し同じ作品を見ることを前提とした学習法となります。そのため、実際に挑戦するときは、できれば繰り返し見ても楽しめそうな作品を選ぶようにしましょう。
また、ここで紹介する方法では、リスニング力の強化のみを狙っているわけではありません。同時に、語彙力や文法力の強化とスピーキングの練習も兼ねています。そのため、ここで紹介するすべての学習法がリスニングに繋がっているわけではありません。
一回目は普段通り楽しむ
作品を初めて鑑賞する際は、まず一度普段通り楽しみましょう。ここで大事なのは、ストーリーの流れを理解することです。
二回目以降は英語の学習に移行するので、その前にしっかり内容を掴んでおくことが大切です。
日本語音声・英語字幕で見る
次は、日本語音声・英語字幕に設定し、英語字幕を目で追いながら鑑賞しましょう。一見このやり方は意味がないように思えるかもしれませんが、実はとても効果的です。
この方法で作品を視聴すると、作品内で使われている英語のフレーズやイディオムの細かなニュアンスがわかるようになります。音声が日本語なので、落ち着いて学習できるのが特徴です。
英語音声と日本語字幕で見るという場合が多いかもしれませんが、英語が聞き取れなかったり、日本語字幕の翻訳が全然違ったりして、英語学習法としてはあまり効率が良いとは言えないのです。
特に、日本語字幕は内容が省略されていたり、大きく意訳されてしまっていたりすることがほとんどです。そのため、日本語字幕に頼ることはおすすめできません。
逆に、英語字幕はセリフをそのまま英語にしているだけの場合がほとんどです。そのため、字幕を追っていれば、一つ一つの表現を見逃すことなく視聴することができます。
ちなみに、この練習法は、英語字幕がついていれば邦画や日本のドラマ、さらにはアニメなどでも可能です。
もし洋画を見るきにならないという場合は、好きな日本の映画やドラマ、アニメなどを楽しみながら、ついでに英語を勉強してしまいましょう。
英語音声・英語字幕で見る
日本語音声でニュアンスをしっかり掴んだら、次は英語字幕を流しながら、英語音声で聞いてみましょう。こちらの方法で鍛えられるのは、主にリスニング力です。
特に注意してほしいのが、それぞれの単語の発音。流れてくる字幕と英語の音声を聞きながら、それぞれの単語と音を頭の中で繋げることに集中しましょう。
もちろん、慣れてくれば、英語字幕なしで視聴してもらって構いません。その場合は、特にどの音・単語が聞き取りにくいのかに集中してみてください。
聞き取りにくい・聞き取れない音に関しては、自分が思っている発音と実際の発音との間に誤差がある可能性があります。再度字幕で確認し、単語と発音をもう一度自分の中で繋げましょう。
どちらにしても、最終的にどれくらい英語が聞こえるようになったか試すために、最後は英語字幕なしで作品を見ることをおすすめします。
もちろん、これだけやってもすべての言葉を聞き取ることはできないでしょう。しかし、その場合でも落ち込まず、聞き取れなかった単語に集中して学習を続けることが大切です。
オーバーラッピング
最後はオーバーラッピングです。オーバーラッピングとは、英語の音声を聞きながら、音声と一緒に発音する練習法。文字通り、自分の声を作品の音声にオーバラップさせるわけです。
この学習法を使えば、リスニングとスピーキングを一度に勉強できます。やり方は簡単で、英語字幕を見ながら、音声に合わせてセリフを読んでいくだけです。
セリフを覚えてきたら、字幕なしでシャドーイングをするのも良い練習になります。どちらの場合も、元の音声の発音やトーンに注目して、できるだけ近い音を出せるように努力しましょう。
作品の最初から最後までオーバラッピングをする必要はありません。それよりも、実際に使えそうなフレーズや、面白いと思った会話をピックアップして、繰り返しオーバラッピングしてみましょう。
もちろん、作品の最初から最後までオーバーラッピングしても構いませんが、ただ単にオーバーラッピングし続けるだけでは、実際に使えそうなフレーズなどを見逃してしまったり、終わった後に特に何も新しいものを学べていなかったりするので、やる場合はかなりの集中力が必要です。
まとめ
今回は、一本の洋画や海外ドラマだけを使って効率よく英語学習をする方法を紹介しました。英語を勉強する上で大事なのは、「今何を勉強しているのか」ということを意識することです。
なんとなく洋画を流し見していても、英語力は伸びません。効率の良い勉強をするためにも、どのような方法で見て、どんな力・知識を身につけるのか、考えながら勉強するようにしていきましょう。
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