中学校や高校で習った英語が、必要なときに全然使えないと感じたことはありませんか?
何年もかけて学校で勉強しているのに、なぜ日本人は英語ができないのか、多くの人が疑問に思っているでしょう。
今回は、なぜ学校で習った英語が実際の場面で使えないのか、そして、どうしたら使える英語を身につけられるのかを紹介します。
学校英語が使えない理由1:基礎が固まっていない
学校で習う英語が使えない理由の一つとして、基礎的な英語が定着する前に、授業が次の段階の内容へ進んでしまうことが挙げられます。
結果的に、難しい文法を習っていながら、基礎的な英語もうまく使えないという生徒が少なくありません。
実際のところ、英語を実際に使う上で本当に必要なのは、圧倒的に基礎的な部分の方です。
完了形や仮定法などを知らなくても、中学レベルの内容をしっかり理解していれば、一応は英語で日常会話ができます。
本当に使える英語が身につけたければ、基礎を固めることこそが大切なのです。
例えば、学校では最も基本的な挨拶のレパートリーなども、「How are you?」と聞かれれば「I’m fine, thank you. And you?」と答えるように教えられます。
しかし、実際には挨拶の仕方はもっとたくさんあり、文脈によって柔軟に変化するのです。
他にも、「えっと…」のようなフィラーワードや「わーい!」や「やったー!」などの感嘆詞についても学校ではあまり勉強しません。
このどちらも日常会話では必須になるので、これを知らないだけでもかなりのディスアドバンテージになるのです。
こういった日常会話に必須な部分があまり強調されておらず、学校で「英語ができる」と言われる人たちも、難しいところは分かるのに、基礎的な会話さえできないことがあります。
実際、街で知らない人に英語で声をかけられたとき、一番必要になるのは中学一年生で習った内容です。
そのため、本当に使える英語を身につけたいのであれば、まず基礎に戻ってしっかりと定着させる必要があります。
英語の基礎を定着させるには?
ただし、教科書や参考書は難しい範囲に集中しがちで、基礎的な部分の勉強を参考書等でやるには限界があるというのが現状です。
基礎を定着させる一つの方法としては、子供向けの絵本を読んだりアニメを見たりすることです。
こういった教材なら、内容を理解しながら基礎的な表現を同時に身につけることができます。
慣れてきたら徐々にレベルを上げていきましょう。
自然な表現という面では、英語で書かれた漫画なども、日常会話により近い表現を学ぶことができるためおすすめです。
学校英語が使えない理由2:アウトプットの練習が少ない
学校の英語が使えない理由の二つ目は、アウトプットの練習が少ないことです。
英語は、日本語と同じようにコミュニケーションツールであり、インプットとアウトプットの両方が存在することで成り立ちます。
簡単に言えば、相手の話を聞いているだけで、何もこちらから反応しなければ、それは相互的なコミュニケーションではないのです。
しかし、学校の授業やテストではインプット(リーディングとリスニング)にばかり力を入れ、アウトプット(ライティングとスピーキング)がおろそかになってしまっています。
そのため、日本人は読むことや聞くことはかろうじてできても、書くことや話すことは全然できないということが多いのです。
(もちろん実際はリーディングやリスニングが苦手な日本人も多いですが。)
アウトプットの力をつけるには?
アウトプットに必要な能力とインプットに必要な能力は異なり、インプットの勉強をどれだけ勉強しても、アウトプットの力がつくわけではありません。
つまりは、ライティングを磨くにはライティングの、スピーキングを磨くにはスピーキングの勉強をしなければならないのです。
残念ながら、学校ではそういった機会が十分に得られないため、本当に使える英語を身につけるためには、学校の勉強以外にライティングやスピーキングの時間を取る必要があります。
アウトプットの練習には相手がいた方が良いので、具体的には、身近なネイティブや留学経験者などに声をかけ、積極的にアウトプットのチャンスを増やすことが大切です。
身近に適当な人材がいない場合は、FacebookやSkypeなどのSNSを駆使して相手を探すこともできます。
実際に使える英語を身につけたければ、教科書や参考書だけに時間を使うのではなく、アウトプットの機会をより多く見つけることにも目を向けましょう。
学校英語が使えない理由3:間違えてはいけないというマインドセット
最後に、学校で英語を学ぶ際、「間違ってはいけない」という意識が生まれてしまうことも問題です。
これは、学校教育の構造上の問題でもあるのですが、英語に限って言えば、文法にフォーカスしすぎる部分が問題であると言えるでしょう。
学校のテストでは、穴埋め問題や英訳問題など、文法の正確さを試す問題が多く、逆に英語の自由度を強調するような内容の問題はあまりありません。
結局のところ、英語はコミュニケーションツールであり、文法的に正確な英語を使うことよりも、コミュニケーションをすることが大切です。
そして、コミュニケーションを取るためには、正確な英語は必ずしも必要ではありません。
実際、例えば芸人の出川哲朗さんが文法を無視した英語で外国人とコミュニケーションが取る様子などを見ると、そのことがよくわかります。
しかし、現実では、文法の正確さを求めるあまり、学校では間違えることが怖いと思ったり恥ずかしいと感じたりしまいがちです。
結果的に、それが積極的にコミュニケーションをする妨げとなってしまっています。
実際に使える英語を学ぶには、経験あるのみです。
そして、経験を積むためには、「間違ってはいけない」という迷信から抜け出す必要があります。
これは、実際に他人と英会話などを通して克服するしかありませんが、まずは英語を使う際に「間違ってもいいんだ」と思えるように意識することから始めてみましょう。
そこからきっと、徐々に英語に対する見方が変わっていくはずです。
「使える英語」を身につけるには…
今回は、学校の英語が使えない理由と、使える英語を身につける方法を紹介しました。
まとめると、本当に使える英語を得るためには、基礎を定着させること、アウトプットの練習を増やすこと、そして「間違ってはいけない」という考えを克服することの三点が重要です。
もちろん、学校で習うことのすべてが使えないというわけではありません。
しかし、「使える英語」という観点が抜けているので、どうしても実践的な英語に結びつかないのです。
実際に使える英語を目指すため、ぜひ今回紹介した三つを試してみてください。
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