私が外国語をマスターする上でみつけた、英語の発音をとにかく最短でマスターするための方法、名付けて「ABC法」を紹介します。
英会話で最も大事なこと。それは「発音」です。もちろん他の要素がゼロでは英語が話せるとは言えません。しかし、発音を制するものは英会話を制すといって過言ではありません。
発音と、語彙&文法のどちらかだけに注力した時のイメージです。
発音 | 語彙&文法 | 英会話力 | |
---|---|---|---|
パターン1 | ネイティブ並み | 中1レベル | → △ネイティブの子供レベル |
パターン2 | 中1レベル | ネイティブ並み | → ☓通じない |
少し強引ですが、中学校1年生レベルのボキャブラリーでも、発音さえできていれば、英語が話せるということかできます。
日本人が外国語を勉強する際の優先順位としては、私の感覚では
語彙・文法>>>聞き取り>>>>>>>>>発音
のようなイメージかと思います。
せっかくの長期に渡る英語の学習が、発音というフィルターにかけられて、ほとんど役に立たないようになっている、というのが現状です。
ということで、前置きが長くなりましたが、私の経験上で、とにかく発音がうまくなる一番簡単な方法をご紹介します。
短期間で英語の発音を劇的に改善する方法
この方法は、話すのが苦手な人ほど、効果が出ると思います。簡単すぎて拍子抜けするかもしれませんが、やり方は
「A~Zまでの正しい発音を覚える」です。
むちゃくちゃシンプルですがたったこれだけです。。
本当にこれだけ?と思うかもしれませんが。本当にこれだけです。
五十音順の発音も外国人には難しい
練習せずに、日本語の五十音順を最初から最後まで、日本人と同じように発音出来る外国人は、実は、ほとんどいません。フランス人は、ハヒフヘホが1つも発音できません。なぜ出来ないのか。と疑問に思ってしまいますが、それぞれの言語には出しにくい発音と言うものがあり、日本人が練習せずにRやTHを全く発音出来ないのと全く同じです。
五十音順が正しく発音出来たとしても、日本語の発音が完璧になるわけではありません。しかし、日本語の発音を行うために必要な筋肉の使い方や口の動かし方は、ほぼその中にあるといえます。
つまり、英語のA〜Zを最初から最後まで、ちゃんと発音できていないということは、アイウエオを正しく発音できないのに日本語の文法や難しい語彙を勉強しているのと同じと言えます。
自分はこのアルファベットの発音ができていないということを認識をするだけでも英会話レベル向上にとても役立ちます。
裏返すと、ABCさえ完璧に真似出来たら、英語の発音の基礎はほぼ完璧ということになります。
具体的進め方
ポイントはひとつです。何度も何度もネイティブの発音を聞きマネをして、自分で発音した音がネイティブの発音と「ほぼおなじになった!」と思うまで練習することです。やることはいたってシンプルです。やろうと思えば誰でもできますね!
練習用の動画
練習は下記の動画を使うといいかと思います。動画に出てくるくらい、1つ1つのアルファベットをはっきりとできるだけゆっくりと、口を大きく動かして発音することが大事です。誤魔化せないように1つ1つを完全に区切るのがポイントです。
正直、この動画を練習するだけで下手な発音用の教材を買うよりよっぽど効果的かと思います。
前半部分:0:12~0:43までの部分でアルファベットをゆっくり正しく発音してくれています。
後半部分:1:00~11:48までは、各アルファベットの代表的単語の発音をしてくれています。
練習ステップ
ステップ1
前半部分のすべてのアルファベットを注意深く聞きましょう。慣れないときはこの部分だけを2、3回繰り返し聞くことをオススメします。
ステップ2
前半部分に合わせて、ゆっくりと真似をして発音していきます。
※できれば大きな声が望ましいですが、ある程度慣れると、口の動きや息の出し方などは話さなくても練習できますので外出中や電車の中でも練習できます。
ステップ3
ある程度前半部分の感覚がつかめれば、だんだん飽きてきますので、後半の単語を使った練習に入ります。ただ、あくまでゴールは前半のA~Zをネイティブと同じように発音することに注力したほうがより早く成果が出るかと思います。
どれくらいのペースでやるかは、人それぞれですが、最低でも週に一度以上継続して練習することをすすめます。ポイントはさっきも書きましたが、同じ音になるまでやり続けるということです。
早い人で1、2ヶ月、全くセンスのない人であれば半年くらいかかるかもしれませんが、これをやることで、これまでつまずいていた英語での会話が驚くほどスムーズに進みます。
発音の重要性については下記でも詳しくまとめています。
ポイントと注意すること
練習を重ねると、だんだん口の筋肉を上手くコントロールできるようになり、アルファベット以外の音たとえば「th」なども、少し注力することで、正しく発音できるようになります。
特に、難しいアルファベットとしては下記のものがありますので、重点的にネイティブとの違いに気をつけてください。
中難度
B・・・空気が勢いよく出ないといけない
C・・・シよりスに近い
D・・・舌が細かく震える
J・・・口の中が細かく震える
L・・・言い終わった後、口の形をウにしない
M・・・言い終わった後、口の形をウにしない
P・・・空気が勢いよく出ないといけない
T・・・空気が勢いよく出ないといけない
U・・・ィっぽい音が入る
高難度
F・・・唇と歯の隙間からなが目に息を出す
G・・・口の中が細かく震える
R・・・ア+軽ーく巻き舌
V・・・スムーズにでもしっかり下くちびるの手前に歯を当てる
※調子に乗って解説しましたが、英会話を専門で研究しているわけではないので間違っていたらすいません。とにかくネイティブの発音をよく聞いていただければと思います。
このあたりの発音が自信を持ってできれば、発音で落ち込むことが少なくなると思いますし、ある程度の文法と語彙力がある人ならば、会話の力が爆発的にアップしているかと思います。
発音が理解できると、なぜそんなに英会話がうまくなるのかというと、もちろん正しい発音を相手に伝えることが最重要なのですが、正しい音がわかることで、「ネイティブの発音が聞き分けられるようになる」というとても大きなメリットがあります。
言葉は、音以外にも、振動や、口の動きなどによっても相手に伝わります。なので、正しい発音ができるようになると、無意識のうちに相手の口の動きや空気の震えから、どの音を発音しているか、Vであれば唇の震えから、thであれば歯と歯の間から漏れる息からも情報が得られるようになります。それによって、これまでよりはるかにたくさんの情報量をインプットすることができ、かつ足りない情報を脳で補完することができます。その結果前より正確に聞き分けることができるようになります。
ざわざわした、まわりがうるさい場所で、英語で会話するときに、特に違いがわかります。またこの能力はネイティブではない人と英語で会話するときにもとても役に立ちます。
まとめ
ネイティブの人と話していてよく思うのは、日本人が英語を話せるかどうか、たいてい発音で判断しているのではないかということです。たぶん、われわれが外国人と日本語で話すときもそうだと思います。
知ってる単語数や文法が中学生レベルでも、しっかりハキハキ正しい発音ができていれば、ネイティブからしたら、かなりペラペラに見えるようです。
ネイティブからペラペラに見えると、どういうメリットがあるかというと、どうでもいいことを、よく話しかけてくれるようになります。「あ〜寒いね〜今日」とか「おなか空いたけど、なんかこのへんでおいしいもんある?」とか。
地味ですが、これは外国語を習得する上で最も大事なことと言えます。
そうすると自然と会話が増えて、コミュニケーションがはかどって、考えてから話す英語から、英語で考えて話す、にどんどん変わっていきます。すばらしい良循環です。
以上、私なりの英会話上達方法をご紹介しました。この方法は英語以外の言語でも間違いなく有効です。私が、見知らぬ言語を新しく勉強することになったら、この練習は一番先に行います。簡単な方法ので是非みなさまも試していただければと思います。
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